2020年末のごあいさつ
- On 2020年12月21日
こんにちは!ハーチの杉山です。今年も残すところあと数週間となりました。2020年はこれまでにも増して、多くの方々にご協力いただき、助けられ、これまでにない取り組みも多数ができた実りのある1年となりました。この場をお借りしまして、皆さまに感謝申し上げます。どうもありがとうございます。
今年の締めくくりとなる本記事では、当社で2020年に取り組んだことや、大きく変わったことをまとめてみました。
当社は事業を運営するうえで、People(人々)、Planet(環境)、Prosperity(繁栄)という3つの“P”を大事にしており、社会や人、環境のすべてにメリットがある方法で、一緒に繁栄していくこと目指しています。そこで今回は、社会、人、環境の3つの視点から、今年のハーチの取り組みをご紹介していきます。
2020年の取り組み:社会
サーキュラーエコノミーに特化したWebメディアをオープンしました
ハーチは、世界のサーキュラーエコノミー事例が学べるメディア「Circular Economy Hub」と、神奈川・横浜のサーキュラーエコノミーを加速させるメディア「Circular Yokohama」の2つのWebメディアをローンチしました。
サーキュラーエコノミー(循環型経済)とは、従来の「Take(資源を採掘して)」「Make(作って)」「Waste(捨てる)」というリニア(直線)型経済システムのなかで活用されることなく廃棄されていた製品や原材料などを新たな「資源」と捉え、廃棄物を出すことなく資源を循環させる経済の仕組みのことを指します。
しかし、発信されている情報の多くは英語で、日本国内ではサーキュラーエコノミーに関する情報が十分に広がっているとは言えません。そこで、ハーチではサーキュラーエコノミーに関する基本的な知識から世界の事例、最新動向まですべてが分かり、サーキュラーエコノミーへの移行に向けたプロジェクト創出や他企業との連携もできるプラットフォームを構築しました。
どちらのメディアでも、国内外のサーキュラーエコノミーに関する最新情報や事例、洞察、イベント・ワークショップ、体験プログラム、ネットワーキング、マッチングなどを通じてサーキュラーエコノミーを推進したい企業や団体、自治体の皆様を支援します。
うつや発達障害の方に特化したビジネススクールと提携しました
2020年2月、当社が運営するメディア「IDEAS FOR GOOD」は、うつや発達障害の方の就労を支援するビジネススクール「キズキビジネスカレッジ」と提携したライティングプログラムを開始しました。IDEAS FOR GOOD編集部による添削指導や、ライターとしての活躍の場を提供することで、受講生のキャリアアップを支援しています。
本プログラムの受講生が執筆した記事はどれも質が高く、その文章表現や視点にはっとさせられることもしばしば。また、受講生からは「フィードバックをもらって、自分の得意なスキルを見つけることができた」「伝えるコツがわかって、自信がついた」などのお声をいただきました。まさに、お互いの「得意」を交換しあうプログラムとなっています。
イベントの収益をNPOに寄付しました
「IDEAS FOR GOOD」では、緊急事態宣言の出ていた5月から6月にかけて、世界各国のサステナビリティをテーマとした5週連続のオンラインイベント「今こそ、世界とつながろう。世界サステナブルトークツアー」を開催しました。
本イベントは、コロナ禍で「Webメディアにできることは何か?」を考え、企画されたものです。外出が制限される時だからこそ、思いやりの連鎖で生まれるアイデアや、逆境を逆手にとったユニークな世界のアイデアを皆さんにお届けしたい。ヨーロッパやアジアでサステナブルな事業や発信をされる方々とつないだ全5回のイベントには、のべ200名近い方々にご参加いただきました。
イベントの収益は、新型コロナウイルスによって大きな影響を受けている国内の3団体に寄付しています。今回寄付したお金は、食糧支援のための費用、衛生用品(赤ちゃん用品の消毒や母乳パッドなど)の購入費、民泊の運営費、子供向けのオンラインサービスなどに使用されました。
2020年の取り組み:人
全社リモート勤務になりました
通勤やオフィスでの新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるため、ハーチでは2月下旬から全社でリモート勤務を導入しました。直接的な感染対策ももちろん重要ですが、感染に対する不安からも従業員を守るため、12月現在も、基本的には自宅などでのリモート勤務を推進しています。
会社に出勤するかどうかは、スタッフ自身が選んでいます。中には、オフィスでの対面コミュニケーションを求めて、週1~2回ほど感染対策をしっかりしたうえでオフィスに出社するなど、在宅勤務とオフィスへの出勤のハイブリッドな働き方をしている人も。
全国から参加するスタッフが増えました&地方でのリモート勤務ができるようになりました
全社でリモート勤務を導入したことで、PCがあればどこででも仕事ができる環境になりました。本社がある東京近郊だけでなく全国からハーチにジョインできるようになり、現在は3名のスタッフが大阪、福岡、愛知にあるそれぞれの自宅でリモート勤務しています。
また、場所にとらわれない働き方が可能になり、東京にいるスタッフもワーケーションで地方に行くことができるようになりました。当社では、学びと地方創生を目的として2020年9月から地方でのリモート勤務を推奨しており、これまでに千葉県の勝浦、沖縄県の石垣島、北海道の美瑛などでワーケーションをしたスタッフがいます。これまで長期滞在したことのない地域で数日~数週間働くことで、その地域ならではの魅力や、課題などをより深く知ることができます。
関東以外に住んでいるスタッフでもオンラインで平等に仕事に携わることができ、一方で東京在住のスタッフが地方に行くことで「東京以外」の視点から物事を捉えることができたり、地方での暮らしの中で経済活動に参加できたりと、相互の良い面があります。
多くのミーティングがオンラインになりました
2020年2月下旬からは、ミーティングもオンラインが中心になりました。導入当初はオンラインでのコミュニケーションに慣れていないために、通信状況によってミーティングがスムーズに進まない、一人ずつしか話せないためディスカッションや相談がしにくい、細かい表情の変化が伝わらないなど、オンライン特有の課題もありました。
しかし、気持ちが伝わるように返事やリアクションをする、ミーティングツールと他のメモツールを同時に使うことで意見を出しやすくするなどの行動を心がけることで、オンラインでもスムーズなミーティングができるようにしています。
また、外部とのミーティングもオンラインが中心になっているため、オフラインの打ち合わせ帰りの電車などでしていた反省会がなくなっていましたが、「オンライン版アポ帰りミーティング」という名目で、外部とのミーティングが終了した後5分はミーティングに残って反省点を話すという場を設けました。
現在も試行錯誤しながらではありますが、オンライン中心でもスムーズなコミュニケーションができ、スタッフそれぞれのスキルアップにもつながるような有益なミーティングができるよう試行錯誤しています。
社内スタッフや、業務委託のライターの方、協業の方が増えました
2020年は過去最多となる10名の社内スタッフがジョインし、社内の雰囲気もガラッと変わりました。専門性を持った頼もしいスタッフが何人も入社したことで、会社全体にとっても良い刺激となっています。
また、当社でのお仕事を業務委託でお手伝いしていただける方も増えました。別でお仕事を持っていながら、スキルや経験を活かして当社の様々な事業をお手伝いいただいています。社外のスタッフが増えることで、社内にはない価値の発見、世界各地にいらっしゃる業務委託の方々からの現地の最新情報のキャッチアップなどもできるようになっています。
男性スタッフが半年間の育児休業を取得しました
現在ハーチでは、2名の女性スタッフが育児休業を取得しています。子供を養育しているスタッフも全体の約4割となっており、当社ではパパママスタッフは欠かせない存在となっています。そんな中、今年は初めて男性スタッフが半年間にわたる長期の育児休業を取得しました。赤ちゃんとの今しかない時間を大切にしたいということで、パートナーと2人で協力して半年間育児に専念し、2020年11月に職場復帰しました。
当社ではこれからも、スタッフのライフスタイルやどうありたいかを尊重し、それぞれに合った働き方を模索していきます。
取材やイベントをオンラインで実施しました
これまでは現地に行って生の声を聞く取材が中心でしたが、今年はコロナ禍でオンラインでの取材が中心になりました。感染対策になるのはもちろん、オンラインミーティングのツールが普及したことで、これまでに取材できなかったエリアの方に取材することができるようになりました。
また、イベントやワークショップもオンラインで開催することが増えました。これまでもハーチではイベントを多数開催してきましたが、そのほとんどが当社の所在地である東京で開催しており、東京近郊以外の方の参加がなかなか難しい状況でした。オンラインで開催することで、インターネット環境があればどこでからでも参加できるようになり、東京から遠く離れた地域や海外在住の方々にも活動を届けることができました。2020年は、1年間を通して2,000人に近い方々にイベントにご参加いただいています。
2020年の取り組み:環境
ゼロウェイストに向けて取り組みを強化しました
2019年12月から、当社ではゼロウェイストに向けた取り組みを行なっています。2020年は本格的にオフィスのごみを減らすために、ごみの量の計測、ごみの内容の分析、分別の徹底、当社の所在地である東京都中央区のリサイクルアドバイザーの方にお願いしてごみの説明会などを行ないました。
また、スタッフ全員がリモート勤務になったことをきっかけに、4月から5月にかけて各自が自宅のごみを減らす方法を模索する「おうちdeゼロウェイストチャレンジ」も行ないました。これまで何気なく出していたごみに目を向けて、細かく分別したり、違うものとして活用したり、買い物のときにごみがでないものを選ぶようにしたりと、各自が自主的に取り組むことで、チャレンジ期間中は実際に家庭のごみが38%削減されました。
まとめ
2020年は世界的なパンデミックに見舞われ、大変な1年となりました。医療従事者の方々や、生活の基盤であるインフラ関係・食品関係の方々など、普段あることが当たり前に感じていた仕組みを支えてくださっている方々に、改めて感謝する年でもあったのではないでしょうか。また、今年はハーチという組織の1スタッフとして、それぞれがコロナ禍を生き抜くために何ができるかを模索した年でもあります。
ハーチはこれからも、社会、人、環境をもっとよくする組織となれることを目指しています。その目標に向けて、2021年はさらに取り組みを加速していく予定ですので、来年もどうぞよろしくお願いします。皆さま、よいお年をお迎えください!