【社内プロジェクトレポート】ゼロウェイストチャレンジ ~4か月目、530weekと共同社内ワークショップを実施。在宅でもごみゼロを~
- On 2020年5月22日
- サステナビリティ, ゼロウェイスト, ソーシャルグッド, 社内プロジェクト
こんにちは、ハーチのKimikaです。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でオフィスに行けない日々が続いていますが、ハーチでは社内プロジェクト「ゼロウェイストチャレンジ」を継続中です!今回は、ごみ削減の活動家が集まったイニシアチブである530(ごみゼロ)weekさんと共同でオンラインワークショップを行いましたので、その様子をお伝えします。
これまでの経緯
ハーチでは、社会や公益のための事業を行っている会社に付与されるBコーポレーションという認証の要件を使って、社内制度の見直しをしています。その一環として、2019年12月から「1か月の燃えるごみの重量を1kgに収める」という目標でゼロウェイストチャレンジを行っています。(1か月目・2か月目・3か月目の記録)
しかし、新型コロナウイルス感染症の広がりによって、2020年2月下旬から全スタッフがリモートワークへ。オフィスのごみは実質的にゼロとなったわけですが、こんな状況下でもできることはないかと考え、4月20日~5月20日の1か月間を、スタッフ全員が自宅でのごみ削減にコミットする「おうちdeゼロウェイストチャレンジ」期間としました。
始めてみたものの、毎日の家庭ごみに関する悩みは尽きません。そこで5月18日には、ごみ削減に関する課題やモヤモヤを解消する機会として、ゼロウェイストを専門に活動されている530さんをお招きした社内ワークショップをオンラインで行いました。
ごみゼロのための生活改善ワークショップ
聞いてみたい!ごみのあれこれ
前半は、530さんへの質問タイム。普段からごみ削減に関わる団体として一つの見方を示してくれるということで、思い切って日頃の疑問をぶつけてみました。
Q. お弁当を買うよりは自炊がいいのはわかっているけれど、食品のプラスチック包装を減らすことが難しい。安全に、快適に食品プラスチック包装を減らすには?
スーパーで買う以外にも食品購入の選択肢はあるので、近くに直売所や八百屋さんがないかチェックしてみるのはどうか。また、お店の人とコミュニケーションを取ることも有効。「一つの容器にまとめてくれませんか?」や「マイ容器を持ってきてもいいですか?」と、まずは聞いてみる。もしかしたら、お店側としても、毎回包装のために使っていたプラスチックを使わなくていいのでコスト削減になるかもしれない。
どうしても出たものは、ごみではなく資源として回収してもらう。住んでいる地域ではプラスチックがどのように使われるのか、一度調べてみては。
Q. 自宅でごみを減らすには、家族(同居人)の理解を得ることが必要だけど、どうやって理解してもらう?相手に抵抗感を与えないコミュニケーションとは?
自分自身が、なぜごみを減らしたいと思っているのかを改めて考え、自分の言葉で相手に伝える。ごみの環境負荷に関する記事や、ドキュメンタリーなどを一緒に見ながら、客観的な視点でも共有することが大事。何より、楽しくごみ削減に取り組んでいる姿を相手に見せるといいかも!
Q. 醤油や油などは紙パック、PE、瓶・ペットボトルなどの容器がある。一番保存が効いて環境負荷が低いのは?(輸送時のCO2含め)
どの素材も使い捨てする場合は同じくらいの環境負荷がかかる。LCA(=製品・サービスのライフサイクル全体で考えたときの環境負荷の評価方法)を基準にすると、リユース・リサイクルできる素材の方が環境負荷が低い。また運送時のカーボンフットプリントについては、国内や地元の生産物を買うことで負荷を減らせる。
そもそも、食品と容器は必ずしもセットじゃない。手作りしたり、量り売りストアを活用したりすることもできる。また、中身がなくなった容器=ごみと考えるのではなく、再利用する。(プラ:ちょっとしたごみ入れ、紙パック:鉢植え、瓶:ジャムやソース入れ 等)
「買い物」「食べ物」「暮らし」のグッドアイデアを見つける
後半はグループワークでした。3つのグループに分かれ、それぞれ「買い物」「食べ物」「暮らし」というテーマで普段感じている課題について話し合います。
たとえば「暮らし」のグループでは、「(ゼロウェイストに取り組む人がよく使っていると言われる)量り売り。しかし、お店や肌に合うものの選択肢が少ない」という課題に対し、どんなことが問題となるのか?何か視点を変えられることはないか?+αでできること(工夫)は何か?この取り組みを楽しむには?を530さんのファシリテートで話し合いました。
議論では、「すべてを量り売りで買う必要はない。何か一つだけ、専門店で買ってみては?」や「好きなお店を人と共有する。需要をつくり、量り売りのお店を増やす」という声が。また、中には「近所のお豆腐屋さんには容器を持っていくようにしているが、地域の人々との会話が生まれて日々の楽しみになっている」という嬉しい事例もありました。
それぞれのグループで出てきたアイデアは、最後に全体のセッションで共有。ハーチのスタッフ同士でも知らなかったお互いのごみ削減への考え方や、ちょっとした工夫を知る時間となりました。
「ごみ」に対する視点を変え、楽しむ
今回のワークショップで学んだことは、「視点を変えること」と「楽しむこと」の大切さ。自宅でゼロウェイストチャレンジに取り組んでいると、家族全員分の食事を用意することでごみが増えたり、一緒に住んでいる人の協力が得られなかったりと、さまざまな課題にぶつかりますが、少し見方を変えたり楽しみを加えたりすることで、続けられるものになります。
たとえば、私たちが「ごみ」として捉えているものは、本当にごみなのかを考えてみること。要らない子供の洋服がたくさん出ていて処分に困っている場合は、友人や会社の人々と交換したり、油を吸いとるふきんとして使えたりしないでしょうか。
また、ゼロウェイストはコミュニケーションであり、お豆腐屋さんの例のように、日々の楽しみにもなることがあります。お店の人に今までマイ容器に入れてほしいと言ったことがなければ、試しに言ってみるのも手です。お店側はそんなこと気にしたことがなかったとしても、検討してくれるかもしれませんし、実はお互いにとって「嬉しいこと」だと気づく機会となるかもしれません。
日々の家庭ごみの増減をはかることは大事ですが、減らなくても落ち込むことはありません。今日は家族でこれをできた、という行動のステップを楽しみながら踏んでいけばいい。そんなことを改めて考えさせられたワークショップでした。
最後に
外出自粛中の「おうちdeゼロウェイストチャレンジ」では、毎週アンケートを取りながら、スタッフ同士でヒントを出し合い、いかに家庭でごみを減らせるか?を模索しています。
チャレンジの結果は、2020年5月25日から始まるごみゼロ情報発信キャンペーン、530weekにあわせて当社運営メディアの一つであるIDEAS FOR GOODで公開します。本ブログでも共有しますので、お楽しみに!