【提携先インタビュー#02】メンバーズ原裕さん「IDEAS FOR GOODがより良い世の中作りのパートナーになるような存在に」
- On 2021年5月21日
- IDEAS FOR GOOD, IDEAS FOR GOOD Business Design Lab, サステナビリティ, 株式会社メンバーズ
こんにちは!ハーチの宮木です。ハーチでは2019年、社外取締役に原裕(はら・ゆたか)さんが就任しました。原さんは株式会社メンバーズの執行役員で社会課題をビジネス/マーケティングで解決するCSV(Creating Social Value)の支援を行っており、みずほ銀行の「不正送金被害をゼロに。」宣言や三井住友カードの「タッチハッピー」などの社会課題解決型マーケティング・プロジェクトを手掛けています。
今回は、原さんにハーチと提携したきっかけや今後ハーチに期待することについて伺いました。
ハーチと提携・共創することになったきっかけを教えてください。
私が会員でもある日本マーケティング学会のプロジェクトで加藤さんにスピーチを頼んだことがきっかけです。話していくうちに、事業内容は違っても、パーパスが一緒であることに気づき、意気投合しました。昔は民主主義が日本を大きく変えていた頃だったこともあり、私はジャーナリストを志していました。だからこそIDEAS FOR GOODが暗いニュースばかりのこんな世の中に未来志向のニュースを届けている唯一無二のメディアであることにパンクだなと思いました。
その後、デンマークでのフォルケホイスコーレプログラムに加藤さんをはじめIDEAS FOR GOODのメンバーと参加し、1週間近くデンマークに滞在していた中で価値観が共有されたなと思います。それからはIDEAS FOR GOODのメンバーとミレニアル・Z世代のリサーチイベントをしたり、ハーチのWHY(パーパス・企業の社会的意義)を社員全員で考えるワークショップのファシリテーションなどもやってきましたね。
ハーチと提携・共創をしてみて印象的だったことは何でしょうか。
ハーチでワークショップをした時に、WHY(自社の存在意義、パーパス)が同じ人が集まっているのは衝撃的でした。WHYが共有されているからこそ、WHATやHOWで自由な発想がどんどん広がっていく可能性があるなと思いました。その発想の一つがIDEAS FOR GOOD Business Design Labだと思いますね。IDEAS FOR GOOD Business Design Labのアドバイザーを見ていても、集まっている人たちが素晴らしい人ばかりですね。ポジティブな面しか見えないです(笑)
また、IDEAS FOR GOOD以外のメディアでもHEDGE GUIDEやCircular Economy Hubなど、今後伸びていきそうな分野にちょっと早めのタイミングで目をつけて、実績を出している所がすごいなと思いますね。これからの新規ビジネス軸として考えても社会課題解決軸は重要だし、時代のニーズなんだと思います。
社外取締役になったきっかけとは?
社外取締役については加藤さんからオファーをもらって、ぜひ!という感じでした。ひそかにやりたいなとは思っていたので(笑)。私がデジタル系・マーケティング系の分野で長く大企業とやりとりをしてきたので、ハーチにない分野でケーパビリティがあり、メンバーズとWIN=WINの関係を築くことで、より良い社会の共創ができるかなと思っています。
メンバーズは、「2030年までに世の中にソーシャルクリエイター10万人生み出していこう」という目標を掲げており、そのうちの1万人は社員で、9万人が社外の方で、世の中をよりよくするクリエイティブな人財を増やす起爆剤になってほしいという思いがあります。そこでハーチとも一緒にソーシャル・クリエイターを生み出していきたいと思ってます。
ハーチと提携してから生まれたポジティブな変化があれば教えてください。
メンバーズでCSV(社会課題を解決するマーケティング施策)をクライアントに提案する、という仕事があります。提案を立案する際にはIDEAS FOR GOOD Business Design Labで検索をして、関連する記事からアイデアのヒントをもらっていています。メンバーズ社内でも掲示板に載せていたり、ワークショップではニュースソースにしたりしています。個人的には世の中にとって重要なジャーナリズムに関われていることが刺激的ですね。これからIDEAS FOR GOODともっと共創できればと思ってます。
今後ハーチとの提携について改善していきたいポイントを教えてください。
IDEAS FOR GOODがやっていることって重要なことで、もっとWebメディア以外の部分でも広げていける可能性がありますよね。一般消費者、企業、教育者/機関、行政、NPOなど、さまざまなステークホルダーにとって、より良い世の中作りのパートナーになるような存在であってほしいと思っています。だからメディアを作る人だけでなく、ビジネスプロデューサー的な人材にもなっていく必要があります。ソーシャルグッド・ビジネスプロデューサーの育成も考えたいです。
今後ハーチとやっていきたいこととは?
コンテンツのニーズだけでなく、態度変容を促していく仕組みを生み出していきたいと思っています。メンバーズが実施した、「気候変動問題・SDGsに関する生活者意識調査」によれば約6割(61%)が地球温暖化に関心があるようですが、欧米に比べてZ世代のエシカル消費への関心はまだまだ限定的だと思います。この底上げを加速していきたいですね。ここはIDEAS FOR GOODをはじめハーチのメディアが大きな役割を果たすと思います。
いまメンバーズでお付き合いしている企業は「菅政権が2050年までに脱炭素を掲げたから」と追い込まれて対応せざるを得ないといった企業が多いです。なぜ追い込まれているのかというと、これまで消費者の意識が環境に向いていなかったからなんですね。メンバーズとしては企業を相手にしていますが、消費者にアプローチできるメディアとしてIDEAS FOR GOODに消費者の意識の底上げをがんばってもらいたいと思っています。IDEAS FOR GOODがやることで、前向きに受け取ってもらいやすい部分も多いと思うので。
ハーチがどんな存在であったら理想的でしょうか。
一般生活者・企業にとってもソーシャル・グッドのパートナーになってほしいなと思います。メディアとしてアイデアを広げる役割を担っていると思うけれど、さらにソーシャルグッドな未来を作ろうというパーパスを持った企業や、より良い世の中にしたいと思っている人たちが頼りにしている存在ですね。
いま各国にいるIDEAS FOR GOODのライターの方もそうだと思いますが、ハーチの思いに共感してコラボレーションしたいと思われるブランドになってほしいです。発信だけでなく、思いを持った人同士をつなげる場を提供したり、その思いを大きくする支援をしていったりするような。思いをくすぶらせている人はZ世代を中心にいるとは思うのですが、勇気を出して進められる環境にない人が多いと感じています。そういった人たちが横で繋がりあって勇気を出せる場を提供できるポテンシャルはあると思います。
編集後記
暗いニュースが多い昨今だからこそ、大きな影響力を持つ大企業と、IDEAS FOR GOODが取り上げてきたようなスピード感のある中小規模のベンチャー企業や現場によりそう地方自治体・非営利組織が同じ方向を向いてサステナビリティの輪を広げていく必要性を痛感しています。そんななか、原さんとの共創を始めた2019年以来、日本を代表する大企業の方とのつながりが増え、多くの方にIDEAS FOR GOODをご覧いただき、お問い合わせを頂くきっかけになりました。
原さんをはじめ多くの方の力を借りながら、ソーシャルグッドなパートナーとしてさらに進化していくIDEAS FOR GOODにぜひご期待いただければと思います!