【Circular Yokohama】イベントレポート「ワークショップ『松ぼっくりを使って苔玉を手作りしてみよう!(盆栽カフェ)』を開催しました」
- On 2023年11月30日
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当社が運営する、横浜の循環経済を促進するプラットフォーム「Circular Yokohama」では、石井造園株式会社(以下、石井造園)が主催する「盆栽カフェ」とコラボレーションし、松ぼっくりを使って苔玉をつくるワークショップ「めぐる星天 盆栽カフェ」を10月28日にqlaytion galleryにて開催しました。
イベント当日は石井造園社長・石井直樹さんを講師に迎え、8人の参加者とともにオリジナルの苔玉を作りに挑戦しました。
本記事では、ワークショップ当日の様子をレポートします。
※本イベントは、循環型の暮らしの普及を目指すサーキュラーエコノミー推進月間「Circular October」の特別企画のひとつです。
※この記事はCircular Yokohama「ワークショップ「松ぼっくりを使って苔玉を手作りしてみよう!(盆栽カフェ)」を開催しました【イベントレポート】」を転載したものです。
「盆栽カフェ」について
石井造園が主催する「盆栽カフェ」は、盆栽のある暮らしを通じて季節や景色を感じ感性豊かな人生を楽しむことを目的とする、同社の自主企画。
2014年に取り組みを開始し、横浜市内の飲食店やオープンスペースなど様々な場所を会場に、盆栽を作ったり手入れしたり、盆栽について語ったり、多様な形で盆栽を楽しむ時間を提供しています。
今回のコラボレーションは、Circular Yokohamaの活動拠点「qlaytion gallery」を会場とする、盆栽カフェの出張開催です。
石井造園のオリジナルプログラムである松ぼっくりを使った苔玉づくり体験。講師である石井さんには、盆栽の作り方にとどまらず、自宅での育て方や楽しみ方まで広くレクチャーしていただきました。
驚きの収納力を持つ松ぼっくりに仰天
「盆栽」や「苔玉」と聞くと、敷居の高い趣味のように感じる方も多いかもしれません。
今回は、初心者の方でも楽しく盆栽に触れるきっかけを作るべく、「苔玉を作る間に、その苔玉に名前をつけてみましょう」という石井さんからの一声からワークショップがスタート。
「名前を考える」という課題遂行に向けて、自分は苔玉にどんな想いを込めたいのか、どんな風貌の苔玉に仕上げたいのか、早速思い思いに考えを巡らせながら、作業に着手しました。
まずは、用意された高さ15cmほどの大きな松ぼっくりのなかから、参加者自身で好きな姿・形の松ぼっくりを選びます。
松ぼっくりと盆栽皿が揃ったら、松ぼっくりの笠にひたすら水苔を詰める作業です。
今回使用した園芸用の水苔は、軽くて保水性と通気性に優れています。初心者でも扱いやすいのが特徴です。
参加者に配られたのは、お皿に盛られた大量の水苔。
「この水苔が全て、ひとつの松ぼっくりに入りますよ!」という石井さんの説明には、驚きの声が上がりました。
松ぼっくりの笠同士が重なったところも見逃さず、ピンセットを使って隙間を埋めるように水苔を詰めていきます。
参加者の皆さんは、腕が疲れるのも気にせず、黙々と作業に没頭していました。
数ヶ月後、数年後…。未来をワクワクに変える苔玉
水苔を松ぼっくりへひたすら詰め続けることおよそ30分。ずっしりとした松ぼっくりは、元の3〜4倍くらいの重さになっています。
もうこれ以上隙間はないという様子の松ぼっくりですが、そこに苔を移植していきます。
「苔玉を育てる環境によって、どんな種類の苔が成長しやすいかは異なります。まずは、様々な苔を合わせて移植してみましょう」
という石井さんのアドバイスを受けて、好きな種類の苔を好きな場所に貼り付けます。
松ぼっくりが苔に覆われていくにつれて、苔玉らしい見た目になっていきます。
苔の移植が終わったら、植物の植え付けです。
今回は、緑が鮮やかなものから花が咲いたり実がついたりするものまで、石井さんおすすめの植物を多数お持ちいただきました。
植え付けた植物が新しい苔玉の環境に馴染むまで時間がかかりますが、辛抱強くその成長を見守ることが、「苔玉を楽しむこと」そのものでもあります。
参加者は、数ヶ月後、1年後、数年後の苔玉の姿を想像しながら、植物の植え付けを楽しみました。
ワークショップの終わりに、それぞれが考えた苔玉の名前を発表しました。そのうちいくつかをご紹介します。
「名前は『利休(りきゅう)』です。私の作った苔玉の盆栽には花が咲く植物はなかったのですが、それゆえに飾り気のない美しさが感じられ、わびさびの「わび」を感じさせてくれるものだと考えました。そこで、苔とも縁が深い”茶の湯”の世界で『わび茶』という様式を完成させた千利休(せんのりきゅう)から名を取りました」
「名前は『ジェシー』です。松ぼっくりに水苔を詰めていく工程で、じゅ〜っと瑞々しい感触と重量があるところから濁点がついた名前が向いていると考え、オノマトペ由来の洋名となりました」
盆栽や苔玉に初めて触れた、という参加者が多かった今回のイベント。参加者の皆さんは植物の新しい楽しみ方を知って、自ら命名した苔玉の今後の成長が楽しみになったようです。
インテリアショップや花屋に並んだ苔玉を見かけることはありますが、実際どんな仕組みで育っていくのかは、目で見るだけではわかりづらいもの。自分の手で作ってみることで、苔玉という一つの生き物の循環を理解することができます。
「家に持ち帰った後、近所に自生している苔や植物を移植してみるのも楽しいでしょう。自分なりの方法で苔玉を愛でてみてください」という石井さんのアドバイスで、ワークショップは幕を閉じました。
開催後記
ガーデニングやお花、緑は親しみやすい趣味である一方、ゼロから始めようと思うと「マンションやアパートでお庭を持つことが難しい」、「植物のある暮らしをしてみたいけど何から始めたらいいんだろう」など様々な疑問が湧いてきっかけをつかみにくいと感じている方もいるかもしれません。
今回ワークショップに参加した方々から最も多く聞かれた感想は、「複雑な作業だと思っていたけれど、やってみると意外とシンプル」という声。苔玉はまさに、きっかけさえあれば気軽に始めることができる趣味のひとつであることがよくわかりました。
参加者の皆さまが想いを込めて作った苔玉が健やかに成長し、皆さまのこれからの生活を彩ってくれることを願っています。
この度、素敵なきっかけをくださいました石井造園株式会社の石井さん、お集まりいただきました参加者の皆さま、改めて誠にありがとうございました。
Circular Yokohamaでは、親しみやすいテーマに「循環」のキーワードを掛け合わせ、これからも循環型の暮らしを身近に感じられる様々なイベントを企画していきます。
【参照ページ】ワークショップ「松ぼっくりを使って苔玉を手作りしてみよう!(盆栽カフェ)」を開催しました【イベントレポート】
【関連サイト】Circular Yokohama
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