
【IDEAS FOR GOOD】2/25オンラインイベント「気候危機時代の食を、江戸の暮らしから考える。これからの食文化とそれを支える仕組みとは(Climate Creative Cafe.18)」を開催します
- On 2025年2月13日
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当社が運営する、社会を「もっと」よくするためのアイデアを集めたウェブメディア「IDEAS FOR GOOD」は、2月25日にオンラインイベント「気候危機時代の食を、江戸の暮らしから考える。これからの食文化とそれを支える仕組みとは(Climate Creative Cafe.18)」を株式会社メンバーズとともに開催します。
IDEAS FOR GOODでは、創造的なアイデアやコミュニケーション、ビジネスモデルの創出を通じて気候危機に立ち向かうプロジェクト「Climate Creative」を株式会社メンバーズとともに実施しています。Climate Creative Cafeでは、気候危機に関する課題解決に向けて、さまざまな業界や組織・立場における1人1人のクリエイティブなアプローチに着目し、参加者の皆さんと共に実際のアクションへとつなげていきます。(過去のイベント一覧)
第18回のテーマ「気候危機時代の食を、江戸の暮らしから考える。これからの食文化とそれを支える仕組み」
「食べること」は私たちの誰しもが営む、生きるために必要不可欠な活動です。しかしながら、現代の食事スタイルが環境や社会に負荷をかけ、気候変動を助長しているのも事実でしょう。食分野からの温室効果ガス排出は全体の1/4以上を占め、人類が住める土地の約50%が農地、利用できる水の約70%が農業に利用されています。一方、世界的に見ると約1/3の食料がそのサプライチェーン上や小売・飲食店・家庭において廃棄されています。
さらに、こうした食事の問題が一因となり、引き起こされた気候変動は巡り巡って私たちの食にも影響を与えています。気温上昇や高温による農作物の収穫量減少や質の低下のほか、海洋においては、水温上昇に伴って魚類やウニ類が活性化して海藻を食べつくす「磯焼け」と呼ばれる現象が世界各地で深刻化。生物多様性の損失やそれに伴う海産物の漁獲量低下も問題になっています。
このように私たちの食と気候変動が相互に作用する中で、今後はどのような食や食糧生産のあり方が求められているのでしょうか。さらに、地球への負荷を減らし、私たちの生活の質を高める食のあり方は模索できるのでしょうか。
今回はゲストとして立命館大学・食マネジメント学部教授である鎌谷かおる氏と、合同会社シーベジタブル共同代表の友廣裕一氏をお迎えします。鎌谷氏は食の歴史研究の第一人者であり、特に江戸時代における食文化や当時の気候変動と人々の関わり、漁業における人々と自然の関わりを研究しています。合同会社シーベジタブルは、海藻の研究と養殖・販売を通して、海洋の生物多様性に貢献しながら新たな食文化を提案する企業です。海藻の海面栽培は藻場として機能し、魚をはじめとする海洋生物のゆりかごになるとともに、ブルーカーボンとしてCO2吸収にも貢献し、さらには減りゆく海藻の種の再生にも繋がります。
今回のイベントでは、当時は世界的大都市であった江戸の人々の食文化や食への向き合い方から現代にもつながるヒントを得ながら、現在の消費的な食や食料生産を見直し、食を通して環境とつながり、より良い方向へ作用していくリジェネラティブなあり方を探っていきます。学術研究と実践の両面からアプローチし、一人ひとりに身近な営みである食をどのように移行させていくのか、またその移行により社会はどのように変化するのか、一緒に考えていきましょう。
企業で食の生産・流通・加工・販売などに取り組んでいる方から、生活者として現代の食のあり方に課題を感じている方まで、食を通した私たちと環境のより良い関係性を考えたい方はぜひご参加ください!
当日の流れ
- 19:00~:オープニング
- 19:05~:第1部 インスピレーショントーク
- 食がもたらす環境負荷と、解決に向けた世界の事例(メンバーズ・当社)
- 「江戸時代の『食』から考える、気候危機時代の『食』」(鎌谷かおる氏)
- 「自然の搾取から脱却する、自然と文化を耕す食料生産」(友廣裕一氏)
- 20:00~:第2部 クロストーク(テーマ例)
- これまでの食料生産・加工・販売のあり方をどう変化させるか?
- 大量生産以外のやり方で、都市の人口をどう支えるか?
- 「ちょうどよい」食にすることで、生産者・消費者それぞれの生活はどう変化するか?
- ライフスタイルを変えるために必要な社会の変化とは?
- 食への向き合い方が変わると、環境への意識はどう変化するか?
- 20:30~:アフタートーク(登壇者やほかの参加者とお話しいただけます。21時にクローズ予定)
※変更になる場合がございます
こんな方におすすめ
- 食の生産・流通・加工・販売など、食に関わる事業に携わっている方
- 食が抱える社会・環境課題を認識し、ビジネスを通して解決を図りたい方
- 生活の中でよりサステナブルな食を模索している方
- 持続可能なライフスタイルへの移行に取り組みたい方
- その他、気候変動問題や食に興味がある方はどなたでも!
イベント概要
- 開催日時:2025年2月25日(火)19:00~21:00(※Zoomオープン 18:50)
- 開催場所:オンラインZoom(ミーティング機能)
- 参加費用:無料
- 参加方法:Zoom ※イベント中レコーディングを行います。参加者の皆さんのお顔や声はレコーディングされませんのでご安心ください。
- 主催:Climate Creative(当社・株式会社メンバーズ)
- お申し込み:Peatixイベントページよりお申し込みください。
登壇者紹介
鎌谷かおる 氏(立命館大学 食マネジメント学部 食マネジメント学科 教授)
立命館大学食マネジメント学部教授。専門は歴史学(日本史学)。江戸時代の琵琶湖漁業について研究を始めたことをきっかけに、江戸時代の生業や暮らしを成り立たせていた社会の枠組みについて興味を持つ。近年は、調味料・味付けの地域差の歴史的解明や、自然と人の関係を「食」の観点から見直す研究などに取り組む。
友廣裕一 氏(合同会社シーベジタブル 共同代表)
大阪出身。大学卒業後、日本の地域の現状を学ぶため、全国の農山漁村を訪ねる旅へ。東日本大震災後は、宮城県石巻市・牡鹿半島の漁家の女性たちとともに弁当屋やアクセサリーブランドなどの事業や、東京・墨田区で食べる人とつくる人がつながるマーケットを立ち上げる。その後、共同代表の蜂谷と共にシーベジタブルを創業。人や組織をつなぎながら、新たな海藻食文化をつくるべく駆け回る。
Climate Creativeメンバー
我有才怜 氏(株式会社メンバーズ 脱炭素DX研究所 所長)
2017年新卒入社。2018年よりデンマークのデザインコンサルティング会社Bespoke(現:Manyone)の「Futures Design」メソッドの日本展開に従事し、社会課題解決型のビジネスモデルやマーケティング施策の立案・実行支援を担当。2023年4月からは、企業の脱炭素を後押しすべく、Scope3削減事例に特化した「脱炭素DX研究所」の所長を務める。
倉地栄子 氏(株式会社メンバーズ 脱炭素DXカンパニー)
カナダ政府局(NPO)で難民・移民保護支援活動を経て、メンバーズに入社。デジタルを中心に社会課題解決型のマーケティングやコミュニケーションのプロジェクトプランニングを推進。2023年から脱炭素DXカンパニーに所属し企業の脱炭素事業の支援を開始。趣味は、スノーボード、サーフィン、畑など自然と関わる遊びが好きです。
大石竜平(当社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
ロンドン大学建築学部卒。帰国後は保育業界に飛び込み、子どもの「やりたい!」に基づいた遊びや活動を展開。無類の魚・釣り好きでもあり、世界各地で釣りをする中で海洋ゴミの深刻さを体感。子どもたちの未来にも関わる問題を、子どもたちと一緒に考え、楽しみながら変化を起こしたいと考えている。
小島弘久(当社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
2020年、IDEAS FOR GOOD Business Design Labにジョイン。サステナビリティ・サーキュラーエコノミーに関するリサーチ、サービスデザイン、社内浸透、プロモーションなど、企業・自治体向けの支援を行う傍ら、ファシリテーションやサーキュラーデザインワークショップなど、サステナビリティ推進のためのプログラム開発を担当。
Climate Creative(クライメイト・クリエイティブ)とは?
Climate Creative は、一人一人が持つクリエイティビティ(創造力)を信じ、創造的なアイデアやコミュニケーション、ビジネスモデルの創出を通じて気候危機に立ち向かう、IDEAS FOR GOODと株式会社メンバーズによる共創型プロジェクトです。「創造力で、気候危機に立ち向かう」をコンセプトに、気候危機とクリエイティビティをテーマとするイベントやアイデア創出ワークショップ、人材育成プロジェクトなどを展開していきます。
過去のイベントレポート
- 【イベントレポ】クリエイティビティを引き出す、これからの時代の自然コミュニティ。都市だからこそ生まれる「森づくり」の価値とは?
- 【イベントレポ】あらゆるデザインに人類学の眼差しを。気候危機時代に人文科学とビジネスはどう共創するか
- 【イベントレポ】気候危機に、ガラスができることはある?「クリエイティブ・サーキュラリティ」を考える
【参照ページ】IDEAS FOR GOOD「気候危機時代の食を、江戸の暮らしから考える。これからの食文化とそれを支える仕組みとは(Climate Creative Cafe.18)」
【関連ページ】IDEAS FOR GOOD「創造力で気候危機に立ち向かう『Climate Creative』特設ページ」
【関連サイト】IDEAS FOR GOOD