【サイト制作秘話】ソーシャルグッド×ビジネスの集大成。IDEAS FOR GOOD Business Design Labができるまで
- On 2020年8月3日
- IDEAS FOR GOOD Business Design Lab, ソーシャルグッド
こんにちは!ハーチの宮木です。当社が運営する、世界をもっとよくするアイデアマガジンIDEAS FOR GOODの姉妹サイトとして2020年3月にオープンしたIDEAS FOR GOOD Business Design Lab(以下、BDL)で開発リードをしています。
BDLは、「Turn Ideas into Actions(アイデアを形に変える)」をコンセプトに、SDGs(持続可能な開発目標)やサステナビリティといった視点を事業にさらに取り入れたいと考えるビジネスパーソンを対象とした会員制プラットフォームです。
BDLは、IDEAS FOR GOOD編集部メンバーでもある私の個人的な想いから誕生しました。今回は、BDLが生まれるまでの経緯や制作の裏側をご紹介します!
読者よりも「行動者」を増やしたい
幅広い社会課題に対して、解決策となりえるユニークなアイデアを毎日配信するIDEAS FOR GOOD。これまで1,800本以上もの記事を配信し、多くの方に国内外の素敵なアイデアを届けられるようになったものの、気候変動や海洋プラスチック問題、人権問題など、世界中にある課題は日に日に深刻化しています。
そんな中で、記事を編集しながらも「アイデアを紹介するだけでなく、社会にインパクトをもたらすアクションに着実につなげる仕掛けを作りたい」「アイデアを掛け合わせて化学反応を起こしてみたい」という想いを持っていました。多くの事例を収集してアウトプットし続けているメディアだからこそ、より早く課題の解決策にたどり着いたり、さまざまな業界を結びつけられたりするポテンシャルがあると思ったのです。
そこで、地球環境や世界中の人々に大きな影響を及ぼす企業や団体で働くビジネスパーソンに焦点をあて、彼ら/彼女らがもっと効率よく事業開発のヒントをつかみやすいサイトにするために試行錯誤を重ね、BDLの構想を練りました。
サイト制作からオープンまで
サイト構築にあたり、会社の援助でWebデザインのスクールに通わせていただきながらデザインから実装までを行いました。まずはスクールの卒業制作として、BDLの前身となるサイトをつくることを決意。賃貸検索のサイトを参考に、検索機能の実装に苦戦しながら作りました。
この卒業制作を持ってIDEAS FOR GOOD編集長の加藤に話すと、「いいね!この方向でいこう」と快諾してもらえました。このとき、私はハーチに入社して半年ほど経ったところでしたが、「ここでは自分の想いを形にできる」という喜びと同時に、本プロジェクトは自分が進めなければ前に動かないものであることに緊張感を持ったことを覚えています。
本番サイトの制作は、多くのエンジニアの方に依頼・相談しながら進めました。初めての試みなので何度も心が折れかけましたが、IDEAS FOR GOOD編集部をはじめ、取締役の天野、エンジニアの佐渡に激励されながらなんとか完成させました。
さらに、産学官連携の事業開発に従事してきた株式会社パソナJOB HUB事業統括部長である加藤遼氏や、CSVマーケティングのプロである株式会社メンバーズ執行役員の原裕氏をはじめとして、アイデアをアクションにつなげる多くの専門家の方にアドバイザーとして入っていただくことも決定。IDEAS FOR GOODとしてビジネス創出に関わるのは初めての試みでしたが、どの分野においても重厚なサポート体制を整えることができました。
そして迎えたBDLローンチ当日。とても緊張しながらSNSの反応を見ていましたが、「すごい」「一緒に何かやりたい!」「IDEAS FOR GOODの知見が形になっている」などポジティブな反応に溢れており、やりがいを感じました。
ハーチの強みが光るコンテンツマーケティング
BDLのコンテンツマーケティングを考えるにあたって、IDEAS FOR GOOD編集部はこれまでメディアに寄せられてきた「自社事業のサステナビリティを加速したい」「今ある事業をもっと広く届けたい」などのニーズの分析をしてきました。このニーズに対し、ユーザーのさまざまな情報収集(インプット)の方法に仮説を置き、それらに対応できるコンテンツをBDLでは提供しています。
ここでは実際に検討したコンテンツマーケティング戦略のいくつかの要素をご紹介します。
ファネル設計
BDLでは、ユーザーがサステナビリティに興味・関心を持ち、情報収集から具体的なアクションに至るまでのフローに沿ったコンテンツを用意しています。IDEAS FOR GOODで発信されるアイデアは、BDLでは重要なポイントがまとまったデータベースとなり、より効率的な情報収集ツールとして使えるようになっています。
また、着実にアクションにつなげるためのノウハウコラムやイベントページなども用意し、それぞれのフェーズにいるユーザーに確実に届けるSEO対策も行いました。サステナブルな事業に取り組む多くのユーザーを巻き込み、BDLのコンセプトである「Turn Ideas into Actions(アイデアを形に変える)」を体現するようなサイト設計をしています。
導線設計
オーガニック検索数の増加に向けたSEO対策はもちろん、オンラインとオフライン、ソーシャルメディアやリファラルでの流入数を上げるための導線設計も行っています。
たとえばハーチが運営する他メディアでBDLに関する記事を取り上げたり、バナーの掲載をしたり、SNSを使った更新情報の告知をしたりと、PDCAを回しながら実施しています。「ソーシャルグッド×金融メディア」「ソーシャルグッド×民泊」など複数のWebメディアを持つハーチだからこそ、他メディアとの掛け算で露出を増やしています。
ポジショニング
日本の地方に根付く好事例から世界中のユニークな事例まで、幅広い「解決策」に関するナレッジを持ち、サステナブルな事業づくりをするBDLのビジネスモデルは同業他社でもあまり類を見ません。メディアとしてアイデアを発信することに留まらず、BDLでは着実にアクションにつなげるプラットフォームとして。今後どのように同業他社と差別化をするか、市場調査をしながら分析しています。
BDLの魅力
ここからは、BDLの機能を簡単にご紹介します。
まず、アイデア検索機能である「IDEAS Explorer」です。IDEAS FOR GOODが立ち上がって以来蓄積してきた数多くの好事例をデータベース化しており、各事例の「ここがGood!」というポイントもわかりやすくまとめました。新規事業の参考にしていただくほか、パートナー企業を見つける手段や、国内・海外視察先の候補決めに使っていただけるツールとなっています。
また、サステナビリティに関するビジネスを長年ウォッチしてきたBDL運営メンバーが綴る「Blog」や、IDEAS FOR GOOD編集長が毎月配信する「News Letter」も見どころ満載です。
「Blog」では先述した「IDEAS Explorer」を活用し、「食品業界×サーキュラーエコノミー」の事例から見る世界のトレンドや、サステナビリティを事業化するうえでのポイントをまとめたコラムなどを掲載しています。
News LetterではIDEAS FOR GOOD編集長の加藤の視点を通して世界中のサステナビリティに関連するニュースやコラムに対する考察をメルマガとして配信。海外のESG投資の盛り上がりやBlack Lives Matter運動、コロナ禍におけるサステナブルビジネスへの影響など、世界で起こっている重要な出来事を要点を絞って把握できます。
どのページにも、サステナブルビジネスを加速するうえで一度は目を通しておくべきコンテンツが集まっていますので、ぜひご覧ください。
最後に
BDLは、個人的な想いからはじまり、IDEAS FOR GOOD編集部メンバーやマーケティングに熟知してきたハーチメンバーの知見を混ぜ合わせながらできたサイトです。多くの方のアドバイスのおかげで、当初の構想よりも10倍・100倍の社会的役割を持つようになり、BDLに関わってきたすべての方に本当に感謝しています。個人的には、いまや「コンテンツを通して未来をよくする」ハーチの事業の集大成かなと思っています。
伝統産業のサステナブル化や社内にサステナビリティの考え方を浸透させる仕掛けなどのご相談で、最近では多くのお問合せを頂くようになりました。少しでも多くのサステナブルビジネスを生み出し、それらをプロモーションできるように日々社内で議論を重ねています。BDLは会員登録無料なので、ぜひ覗いてみてください!