楽しみながら作るサステナブルな展示会場「Design for Good ~つながりのリ・デザイン展~」の空間デザイン
- On 2020年9月29日
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当社が運営する社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」初となるリアルな空間を用いた企画展「Design for Good ~つながりのリ・デザイン展~」が終了しました!つながりのリ・デザイン展の詳しい説明は、こちらの記事をご覧ください。
「Design for Good ~つながりのリ・デザイン展~ はじまります。」
この記事では、ダイジェストムービーをご紹介した後、IDEA FOR GOOD編集部がサステナブルな空間作りで工夫した点をお話しします。
ダイジェストムービー
2020年4月から準備を進め、コロナ禍で開催が延期されながらも、8月下旬無事に開催することができた、「Design for Good ~つながりのリ・デザイン展~」。8日間の会期中、100名以上の方が会場に足を運んでくださいました。また、6月~8月中旬のプレオープン期間中に配信したコラボレーターの皆様とのトークライブには400名以上、会期中に2回開催したオンラインツアーにも40人以上の方にご参加いただき、延べ540人以上の方と「つながりのリ・デザイン展」を通じて新たにつながることができました。お忙しい中イベントをご視聴いただいた皆様、会場に足を運んで下さった皆様、本当にありがとうございました。
展示会に出展してくださったコラボレーターの紹介や会場の様子などがまとまった動画を制作しました。会期中会場に足を運んでくださった方、参加したかったけど叶わなかった方、ぜひご覧ください!
※動画クレジットについて
Imagination Piano & Morning Light by Serjo
Link: https://soundcloud.com/keysofmoon
They say by WowaMusik
Link: https://www.unminus.com/
License: https://creativecommons.org/publicdomain/zero/1.0/deed.ja
サステナブルな空間作り
自然や人、自分自身の内面との「つながり」というテーマを形にする中で、展示会場自体もサステナブルな空間にしたいと思い、ペットボトルで什器を作ったり、サブスクリプションサービスを利用して家具を揃えたり、100%リサイクルできるリボード素材を使ったパネルを使用したりと、様々な工夫をしました。ここでは、今回の展示会でIDEAS FOR GOOD編集部が工夫した4点をご紹介します。
1. 家具はサブスクリプションサービスで
定期・不定期開催などの差異はあるものの、イベントといえば短期間であるものがほとんどです。イベントのために什器は購入すると、のちのち廃棄することになりかねないため、基本的にレンタルでまかなうと良いでしょう。
今回の展示会では、IDEAS FOR GOODでも紹介されたyesのアップサイクルタンスをサブスクリプションサービスを利用してレンタルしました。yesは、使われなくなったタンスを現代風にアレンジし、モダンな空間にもなじむような商品を提供しています。今回のイベントでレンタルしたタンスはこちらです。
2. オフィスの備品をフル活用
オフィスにすでにあるものを活用するということも大事です。現在新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークを選択できるようになった人も増えています。人が少なくなったオフィスでは、意外と使っていない備品があるものです。今回のイベントでは、机を1台、はさみ、のり、ペンなどの文房具を、オフィスからまとめて運搬しました。全面的に在宅ワークへ移行した企業にとっては、備品を捨てずに使うチャンスでもあります。
3. パネルはリサイクルできるものを
今回会場で使用したパネルはすべて大川印刷にて製造されたものです。大川印刷では、環境負荷に配慮した紙とインクを使用しており、さらにはエコな配送までもが徹底されています。パネルの素材によっては、リサイクルが困難なものもありますが、今回のイベントで使用したパネルはすべて段ボールとしてリサイクルできるもの。パネルの色の風合いもよく、通常のパネルに遜色ありません。2センチほどの十分な厚さがあり、立てかける展示方法でも強度に心配はありませんでした。一度にたくさんの量を依頼する場合は特に、環境負荷にも配慮した選択肢を選んでみてはいかがでしょうか。
4. 特注サイズの什器は自分たちで作る
最後に、特注サイズの什器についてです。今回のイベントでは、幅180センチ、奥行き50センチほどのバーカウンターのような細長い机が必要でした。レンタルや購入も可能ではありますが、デザインやサイズの条件を網羅するものを探し出すことは簡単ではありません。そこで今回は、どこにでもあるペットボトルという資源を使って、什器を手作りしました。必要だったペットボトルは約170本。会場付近のパン屋さんからも協力を得てペットボトルを回収し、約6時間かけて什器を完成させました。
今回ご来場いただいた方からも一際目を引いたこちらの什器。大きなイベント会場の場合、すべての什器を自分たちの手でつくることは不可能ですが、人目を引くものや、こだわりたい場所などは、思い切って「手作り」という選択肢を加えてみるのも手かもしれません。
まとめ
今回ご紹介した簡単な方法でも、会場の環境負荷を少しずつ減らしていくことができます。「サステナブルにしないといけないから、SDGsに取り組まないといけないから」という気持ちでやるよりも、「ペットボトルからこんなに大きな什器が作れるんだ」「段ボールパネルの色の風合いが素敵だな」と、新たな発見を楽しみながらやることで、クリエイティビティの溢れた空間が出来上がります。
自分たちの出したアイデアが実現されていく過程を楽しむことが、サステナブルな空間作りを私たち自身がサステナブルに楽しむポイントであると言えるでしょう。