経済のグローバル化、BRICs諸国をはじめとする中間富裕層の増加、航空路線の増加などを背景に、2000年には16億人だった世界の年間航空輸送人口は2016年には36億人へと2倍以上に増加しており(*1)、その勢いはとどまることがありません。
人が移動すれば、そのぶんどこかの家が留守になり、新たに泊まる場所が必要になります。人の移動が増えるだけ新しく泊まれる場所を増やしていたら、世界に住む人の数よりはるかに多くの部屋が必要になってしまいます。
部屋のシェアリングエコノミーとなる「民泊」は、そんな課題を解決し、よりサステナブルな旅や宿泊を実現するためのシンプルなアイデアです。自分の部屋を使っていないときは、誰かに貸す。旅先で泊まる場所が必要なときは、留守になっている誰かの部屋を貸してもらう。このように個人同士が空いている部屋を貸し借りしあえば、たとえ旅行する人の数が増えたとしても、必要最小限の部屋で賄うことができます。
ホテルを1棟建設し、運営するだけでも莫大な資源が必要となることを考えれば、新たに資源を消費しなくとも今ある部屋を使ってはじめられる「民泊」は、世界経済や観光産業がより持続可能な形で発展していくうえで必要不可欠なアイデアのように思えます。
だらこそ、ハーチでは、このシェアリングエコノミー、民泊というアイデアをより多くの人に広げたいと思いました。
※1:The World Bank Data “Air transport, passengers carried”より