【IDEAS FOR GOOD】9/12オンラインイベント「あらゆるデザインに人類学の眼差しを。気候危機時代に人文科学とビジネスはどう共創するか(Climate Creative Cafe.15)」を開催します
- On 2024年9月6日
- Climate Creative, Climate Creative Cafe, エスノグラフィー, クリエイティビティ, ソーシャルグッド, デザイン, デザイン人類学, 人文科学, 人類学, 気候危機, 気候変動
当社が運営する、社会を「もっと」よくするためのアイデアを集めたウェブメディア「IDEAS FOR GOOD」は、9月12日にオンラインイベント「あらゆるデザインに人類学の眼差しを。気候危機時代に人文科学とビジネスはどう共創するか(Climate Creative Cafe.15)」を株式会社メンバーズとともに開催します。
IDEAS FOR GOODでは、創造的なアイデアやコミュニケーション、ビジネスモデルの創出を通じて気候危機に立ち向かうプロジェクト「Climate Creative」を株式会社メンバーズとともに実施しています。Climate Creative Cafeでは、気候危機に関する課題解決に向けて、さまざまな業界や組織・立場における1人1人のクリエイティブなアプローチに着目し、参加者の皆さんと共に実際のアクションへとつなげていきます。(過去のイベント一覧)
今回のテーマは「人文科学とビジネスはどう共創するか」
15回目となる今回のテーマは「人文科学とビジネスはどう共創するか」。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が第6次評価報告書において、気候危機は人間がもたらしたものであることを「疑いの余地なし」と明言している現代。このような結果につながった私たちの行動や生活様式もまた、私たちがデザインしたものによって形作られているとしたら、私たちは今、特に気温上昇が著しい産業革命後のデザインやビジネスのあり方を見直し、方向転換することを迫られています。
とはいえ、現状のデザインやビジネスをどのように見直せばよいのでしょうか?
これに対してヒントを与えてくれるのが、人類学です。人類学は人間の活動をその背景・影響とともに記述・分析してきた学問。気候変動が人間の活動によって生じているものだとしたら、人類学の過去の研究から未来への洞察を得ることができるのではないでしょうか?また、「エスノグラフィー」と呼ばれる研究手法における、特定の集団と共に過ごし、観察・記述を通して相手を知ろうとする姿勢は、デザインやビジネスにおける共創にもつながる姿勢です。
今回イベントにお招きするのは、文化人類学者・デザイン人類学者であり、アトリエ・アンソロポロジー合同会社・代表、さらに多摩美術大学リベラルアーツセンター/大学院にて教授を務め、KESIKI IncにてInsight Designを担当されている中村寛氏。中村氏は、人類学者としてデザインを研究すると同時に、実際のデザインプロセスにエスノグラフィーの知見や手法を応用し、介入していく「デザイン人類学」を追求・実践されています。(中村氏へのインタビュー記事はこちら)
例えば、地方創生のプロジェクトにおいては、地域外の人が自分たちの考え方の偏りに意識的になることや、地域内の方の感覚を意識して対話を繰り返すことなど、エスノグラフィーの視点を取り入れることでよりその地域に根付いたデザインを生み出すことができるといいます。
本イベントではそんな中村氏に、人類学の視点を取り入れたり手法を用いたりすることで、デザインやビジネスと気候危機との関係性をどのように再解釈し、またそれらをよりソーシャルグッドな方向へ転換できるのか、実際の事例を交えながらお話を伺います。
これまでのデザインが気候危機をもたらしてしまったそのプロセスや、気候危機の解決につながるこれからのデザインはどのようなものなのか。人新世と言われる時代における、クリエイティビティのあり方とは。また、中村氏が追求する「デザイン人類学」とは何か。人類学を通した解釈や人類学の視点・手法をどのようにデザインやビジネスに生かすことができるのかなど、一緒に考えていきましょう。
気候危機時代のデザインのあり方を再考したい方や、社会科学を通してこれからのビジネスの視野を広げたい方など、ぜひお気軽にご参加ください。
当日の流れ
- 19:00~:オープニング
- 19:05~:第1部 インスピレーショントーク
- 気候危機の背景と、気候危機を解決しようとする世界のデザイン事例(当社)
- あらゆるデザインに人類学の眼差しを。気候危機時代に人文科学とビジネスはどう共創するか(中村寛氏)
- 20:00~:第2部 クロストーク(トークテーマ例)
- 人類学の視点の有無がビジネスデザインにどのような違いを生むか?なぜビジネスに人類学的視点が必要か?
- 「ソーシャルグッドなデザイン」とは何か?ユーザーの意識を環境・社会に向けていくものなのか?
- 市民を巻き込んだプロジェクトにおいて、市民の内発性やクリエイティビティをどう引き出すか?
- 20:30~:アフタートーク(登壇者やほかの参加者とお話しいただけます。21時にクローズ予定。)
※変更になる可能性がございます
こんな方におすすめ
- 環境・社会課題をデザインの力で解決したいデザイナー
- その土地・市民に寄り添うかたちでの地方創生を目指す方
- 新たな視点・手法でビジネスをより環境・社会に配慮したものとしたい事業担当者
- 企業のESG・SDGs・サステナビリティ担当者
- 企業の経営企画・事業企画の担当者
- 社会課題解決ビジネスに興味のある方
- その他、気候変動問題やサステナビリティに興味がある方どなたでも
イベント概要
- 開催日時:2024年9月12日(木)19:00~21:00(※Zoomオープン 18:50)
- 開催場所:オンラインZoom(ミーティング機能)
- 参加費用:無料
- 参加方法:Zoom ※イベント中レコーディングを行います。参加者の皆さんのお顔や声はレコーディングされませんのでご安心ください。
- 主催:IDEAS FOR GOOD
- お申し込み:Peatixイベントページよりお申し込みください。
登壇者紹介
中村寛 氏(多摩美術大学)
文化人類学者。多摩美術大学リベラルアーツセンター教授。アトリエ・アンソロポロジー合同会社代表。KESIKI Inc.にてInsight Designを担当。「周縁」における暴力、社会的痛苦、反暴力の文化表現、脱暴力のソーシャル・デザインなどの研究テーマに取り組む一方、さまざまな企業、デザイナー、経営者と社会実装を行う。2020年からグッドデザイン賞フォーカスイシュー・リサーチャー。2023年から美術と循環型社会の組み合わせによって価値の刷新を目指す多摩美術大学サーキュラー・オフィスのプロジェクト・リーダーを務める。
我有才怜 氏(株式会社メンバーズ)
2017年新卒入社。2018年よりデンマークのデザインコンサルティング会社Bespoke(現:Manyone)の「Futures Design」メソッドの日本展開に従事し、社会課題解決型のビジネスモデルやマーケティング施策の立案・実行支援を担当。2023年4月からは、企業の脱炭素を後押しすべく、Scope3削減事例に特化した「脱炭素DX研究所」の所長を務める。
倉地栄子 氏(株式会社メンバーズ)
カナダ政府局(NPO)で難民・移民保護支援活動を経て、メンバーズに入社。デジタルを中心に社会課題解決型のマーケティングやコミュニケーションのプロジェクトプランニングを推進。2023年から脱炭素DXカンパニーに所属し企業の脱炭素事業の支援を開始。趣味は、スノーボード、サーフィン、畑など自然と関わる遊びが好きです。
大石竜平(当社 IDEAS FOR GOOD Business Design Lab)
ロンドン大学建築学部卒。帰国後は保育業界に飛び込み、子どもの「やりたい!」に基づいた遊びや活動を展開。無類の魚・釣り好きでもあり、世界各地で釣りをする中で海洋ゴミの深刻さを体感。子どもたちの未来にも関わる問題を、子どもたちと一緒に考え、楽しみながら変化を起こしたいと考えている。
過去のイベントレポート
- 【イベントレポ】「拡張ステークホルダー」で考える、社会とビジネスのリデザイン。 気候危機時代に必要な「Deep Care」視点とは?
- 【イベントレポ】クリエイティビティを民主化しよう。気候危機に立ち向かう「企画」のつくりかた
- 【イベントレポ】気候危機時代に愛されるブランドを作るには?Z世代とのクリエイティブな共創のヒント
【参照ページ】IDEAS FOR GOOD「【9/12開催】あらゆるデザインに人類学の眼差しを。気候危機時代に人文科学とビジネスはどう共創するか(Climate Creative Cafe.15)」
【関連ページ】IDEAS FOR GOOD「創造力で気候危機に立ち向かう『Climate Creative』特設ページ」
【関連サイト】IDEAS FOR GOOD