国連総会第一委員会、軍事分野のAIをめぐる対話を2027・28年に開く決議案を承認。賛成171、米ロなど4か国が反対

国連総会の第一委員会(軍縮・国際安全保障)は10月30日、軍事分野のAIと国際の平和・安全への影響に関する決議案を、賛成171、反対4、棄権6で承認し、総会に送った。案は、各国が意見を交わす対話を2027年と2028年にジュネーブで開くと定める。
反対は米国、ロシア、イスラエル、北朝鮮の4か国だった。
案では、対話は非公式の形で、3日間の会合を各年に1回開く。全加盟国とオブザーバー国のほか、国際機関や市民社会、産業界なども全面的に参加できる。
対話で話し合うのは最近の動向や透明性・信頼醸成措置、主要な概念の共通理解などで、次に取りうる手順についても各国が見解を交わす。この意見交換は、国連での今後の作業を検討する材料になりうる。国連軍縮部は開催を支え、各回の内容を事実に基づいて文書にまとめ、その文書が第一委員会に提出される。
案は軍事分野のAIについて、設計前から運用の終了までのライフサイクル全体に焦点を当て、民生分野のAIは対象としない。案は国連憲章や国際人道法、国際人権法を含む国際法が、ライフサイクルの全段階で生じる事項に、その規律する範囲で適用されると再確認する。
案は、国際人道法の順守などの面で軍事分野のAIに利点がありうることに触れたうえで、国際の安全と安定に及びうる影響の例に軍拡競争、紛争の敷居の低下、非国家主体による入手と使用などのリスクを挙げる。各国が適切な安全策を講じる必要にも留意し、安全策には武力行使についての人の判断と管理に関する措置も含むとする。
案は国連事務局などに、任意拠出で知識の共有を助け、軍事分野のAIの影響への認識を高めるよう促す。手段の例は、用語集の編集やシナリオ型の演習の作成だ。
第一委員会は前日の29日、自律型致死兵器システムについて別の決議案を、賛成163、反対5、棄権9で承認した。軍事分野のAIに関する案は、この兵器をめぐる議論と、軍事分野のAIが安全保障に及ぼす幅広い影響の議論が補い合う必要にも触れる。
【関連サイト】国連「First Committee Forwards 14 Texts on Outer Space, Conventional Weapons to General Assembly」
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