SB Intuitions、思考モデル「Sarashina3.2 mini thinking」を無償ベータ版に追加

ソフトバンクの子会社SB Intuitionsは10月29日、国産の大規模言語モデル「Sarashina3.2 mini thinking」を発表した。無償ベータ版の「Sarashinaサービス」で使えるモデルに追加し、同サービスのAPIで呼び出せる。
Sarashina3.2 mini thinkingは、回答の前に考える過程を挟む思考モデルだ。入力を分析し、複数の仮説から回答の候補を挙げて吟味する過程などを経て、最終的な回答を作る。前世代の「Sarashina3 mini」は、こうした過程を経ずに応答する指示モデルだ。
APIでは「reasoning_effort」の値で、考える深さをhigh、medium、lowの3段階から選べる。最も深いhighにすると応答までの時間とトークンの数が増え、出力の上限に達して答えが返らない場合がある。
同社は性能を12のベンチマークで測り、Sarashina3 miniやOpenAIの「GPT-5.4 mini」などと比べた。思考の深さを調整できるモデルは、設定をmediumにそろえた。
同社の評価によると、他社モデルとの比較では、エージェント能力を測るJ-tauと関数呼び出しのBFCL v3で最高スコアだった。J-tauの元になった英語のtau2-benchでは同等程度だった。安全性のJMT-Safetyでは、比較したモデルの中で最高だった。
同社の評価では、数学や検索などのスコアはSarashina3 miniより上がったが、日本文化の知識を問うJamC-QAは下がった。生物・物理・化学の難問を集めたGPQA-Diamondと、複数回のやり取りを見るJ-MultiChallengeでは、Alibabaの「Qwen3-235B-A22B-Thinking-2507」やGPT-5.4 miniに届かなかった。
同社によると、今回のモデルではコーディングエージェントに特化した学習を十分に行えていない。
Sarashinaサービスの無償ベータ版は10月13日に始まり、APIも無料で使える。リクエストの数には一定時間あたりの上限がある。10月13日の発表では、無償ベータ版を終える時期は未定だった。
【関連サイト】SB Intuitions TECH BLOG「国産LLM Sarashina3.2 mini thinking の紹介」
【関連サイト】SB Intuitions「Chat Completions API」
【関連サイト】SB Intuitions「国産生成AI「Sarashina」を利用できる「Sarashinaサービス」の無償ベータ版を提供開始」









