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国連経済社会局、AIやエネルギー転換で不利な立場の人々が取り残されるおそれを指摘。教育やデジタル接続の拡大などを提言

Springl からの転載です。元の記事

国連経済社会局は10月15日、報告書「World Social Report 2026」を公表した。経済、デジタル、エネルギーの転換が急速に進むなかで、その恩恵を受けるのに必要な雇用や技能、サービスなどから、数十億人が取り残されていると指摘した。人を取り残す代償は高まっているとして、社会的包摂を生産的な投資と位置づける。

報告書は、転換が不利な立場の人々には特に、機会とリスクの両方をもたらすとみている。根強い壁が、女性や若者、障害のある人など、多くの人々の実質的な参加を制限し続けている。

報告書によると、デジタル技術とAIは雇用や教育、医療へのアクセスを広げうる一方、デジタル格差や技能習得の差、自動化などが、労働市場と社会の不平等を深めうる。若い働き手や初級の職種は特に変化への適応を迫られる可能性があり、AI関連の技能を得る機会の差が既存の賃金格差を強めることもありうる。

エネルギー転換については、電力を使える人を増やし、新たな雇用を生み、汚染を減らしうるとしたうえで、化石燃料に依存する労働者と地域社会に費用が集中するおそれを挙げた。新しいインフラが土地や生計をめぐる対立を生むことや、炭素価格の影響が低所得世帯に偏ることもありうる。公正な移行には、技能のマッチングや地域社会の参加、社会保護などが要るとする。

報告書は4つの優先事項を挙げた。その中で、教育や生涯学習、デジタルとAIの技能などを得る機会を広げることと、手ごろなデジタル接続と安定した持続可能なエネルギーを、サービスが十分に届いていない地域社会向けの分散型やオフグリッドの方法も含めて誰もが使えるようにすることを求めた。

また、転換が自動的に幅広い包摂につながるわけではないとした。転換に経済的・社会的な包摂が伴っているかを168か国の2000〜2024年のデータでみる新しい指標群では、マルタや米国など転換の柱で得点が上位の5か国は、包摂性の柱の上位5か国に1つも入らなかった。誰が転換に貢献し恩恵を受けるかには、各国の政策や制度、統治の選択が決定的な役割を持つという。

【プレスリリース】国連経済社会局「As societies transform, people are falling behind, with rising costs of exclusion, new UN report warns」
【参照サイト】国連経済社会局「World Social Report 2026: The New Economics of Social Inclusion: Making Transformations Work for All」