システム障害の調査から運用までAIで支えるTraversal、シリーズBで1億2,000万ドルを調達。評価額は10億ドル

サイト信頼性エンジニアリング(SRE)の業務をAIで支えるサービスを手がけるTraversalは11月3日、シリーズBで1億2,000万ドルを調達したと発表した。評価額は10億ドル。Kleiner Perkins、Redpoint Ventures、Khosla Venturesが共同で主導し、SequoiaとBattery Venturesも大きく出資した。
Kleiner PerkinsとSequoiaは今回が追加の出資となる。両社は、Traversalが2025年6月に発表したシードとシリーズAの計4,800万ドルの調達を主導した。
今回の資金は、研究、エンジニアリング、市場開拓の人材の採用に充てる。Traversalは、システムが自ら問題を検知して原因をつかみ、修正して結果を確かめ、問題の発生そのものも防ぐ姿を「self-driving production」と呼び、目標に掲げる。
同社は、企業がコーディングエージェントを導入してコードが増え、信頼性の問題や障害が起きやすくなったと説明する。
発表は、AIに障害の調査を任せるうえでの課題を2つ挙げた。本番環境のデータが、人がダッシュボードで見る前提で作られていることと、障害で数十の信号が同時に出ると大規模言語モデルが相関を原因と取り違えることだ。
Traversalはこの2つに、3月に正式に紹介した仕組みで対応する。「Production World Model」は、稼働データやコード、デプロイの履歴などを、AIが読める形にまとめて更新し続ける。「Causal Search Engine」では、エージェントが数千の仮説を並行して検証し、証拠のある根本原因を絞り込む。
同社によると、月間の調査件数は今年に入って513件から7万3,000件近くへ100倍超に増えた。利用の約3分の2を、アラートの振り分けやリリースに伴うリスク、セキュリティなど、根本原因の分析以外の運用上の用途が占める。
同社は、障害などの異常を受けて動き出し、原因を調べ、修正も手助けする常駐型のエージェント「Traversal Workers」を提供している。
【関連サイト】Traversal「We’ve Raised $120M to Close the Outer Loop of the SDLC with a Superintelligent AI SRE」









