仏団体Green IT、世界のAIの電力消費は2030年に2025年の約7倍と試算。環境・健康影響の研究を公表
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フランスの団体Green ITは9月30日、世界のAIが2025年と2030年に環境と健康に及ぼす影響をライフサイクルアセスメントで評価した研究の第2版を公表した。AIの年間電力消費は2025年の174TWhから2030年に1,169TWhと約7倍に増え、温室効果ガスの排出量はCO2換算で9,900万トンから6億3,600万トンになると試算した。
Green ITは、持続可能なデジタル技術の利用を目指してボランティアの専門家が活動する団体で、寄付や会費などで運営し、研究も資金提供を受けずに行った。評価の対象はサーバーやデータセンターなどのバックエンドで、利用者の端末とアクセス網を含まないため、AIの影響の全体ではない。間接的な影響は、プラスもマイナスも数えていない。
同団体は、GPUの数が2倍になり、GPU1個の平均消費電力も700Wから2,000W超へと3倍になることを、電力消費が増える要因に挙げる。2030年には影響の96%が発電による。
正規化・重み付けした影響全体のうち、2025年は地球温暖化が35%、淡水の富栄養化が23%、化石資源の枯渇が17%を占める。同団体は、影響の約65%は気候と関係がなく、炭素だけでなく影響の全体を評価する必要があると指摘した。健康面では、微小粒子状物質による、死に至ることもある病気の新たな症例が、2025年の3,217件から2030年には最大2万639件になると見積もった。
2030年の値は電源構成を一定とした場合のもので、同団体は、AIや電気自動車による電力需要の急増に応えるため、世界の大半の国が少なくとも短期的にはガスや石炭の発電所を新設する見通しで、状況は悪化する可能性が高いとみている。試算はデータセンター向けGPUの販売予測に基づき、同団体はその規模を物理的に実現できるかに疑問も示した。
Green ITは公的機関への勧告として、不要なAIや環境面の収支がマイナスのAIを抑えて有用なAIを促す計画の法制化、フランスと欧州で稼働するAIのエコデザインの義務化、化石エネルギーで動くAIデータセンターへの課税などを挙げた。
【報告書】Association Green IT「Impacts environnementaux et sanitaires de l’intelligence artificielle dans le monde en 2025 et 2030」
【参照サイト】Association Green IT「Synthèse Impacts environnementaux de l’intelligence artificielle dans le monde 2026 — Version 2.0」
【参照サイト】Association Green IT「Impacts environnementaux de l’intelligence artificielle dans le monde – Édition 2026」




