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ELYZA、AIが自らを改善する「再帰的自己改善」の研究組織を設立。国産モデルを基にした2モデルも公開

株式会社ELYZAは2026年10月2日、AIが自身の力や開発の手順を反復して改善し、その結果を次の開発に生かす「再帰的自己改善(RSI)」に関わる研究開発を進める組織「ELYZA RSI Research」の設立を発表した。国立情報学研究所の大規模言語モデル研究開発センターによる国産オープンモデル「llm-jp-4」を基にした2つのモデルと、AIエージェントを評価するベンチマークも同じ日に公開した。同社によると、今の研究はRSIに至る手前の要素技術の段階で、RSIを実現したものではない。

モデルは「ELYZA-Thinking-1.0-llm-jp-4-33b」と「ELYZA-Thinking-1.0-llm-jp-4-32b-a3b」で、Hugging Faceで商用利用できる形で公開した。同社は社内のLLM学習基盤をllm-jp-4シリーズに使い、人手は1〜2人日程度で、中間学習・事後学習から評価までを進めた。

ベンチマーク「ELYZA Agent Tasks: Customer Service」は、カスタマーセンターでの日本語の問い合わせ対応を題材に、AIエージェントが適した業務手順書(SOP)を選んで処理し、ツールを正しく使い、正しい結果に至ったかなどを段階ごとに評価する。テキストと音声に対応し、通信、宿泊、宅配、EC・フリマの4ドメインで計96シナリオがある。

同社は自律改善エージェントを使い、AIエージェントの動きやツールの使い方を制御する仕組み(ハーネス)を自動で改善する研究も進める。開発系のベンチマーク2種類では、タスク成功率の上昇幅が14.4ポイントと27.2ポイントだった。問い合わせ対応のベンチマークでの実験では、改善に使っていないテストデータで完遂率が34.3%から52.9%になった。精度とコストの両方を狙って改善すると、精度だけを狙った場合と比べて精度をほぼ保ちつつ推論コストが67%下がった。

同社は、RSIの研究には想定外の挙動や悪用のおそれもあるとして、安全性を研究の重要な課題の一つとする。

【関連サイト】ELYZA「ELYZA、「AIによるAI開発」の研究を推進する「ELYZA RSI Research」を設立。基盤モデル・評価・自律改善に関する研究成果を公開 〜研究成果を活用した「バーティカルAI事業」も開始、第一弾として「ELYZA Voice Agent」を開発〜」

【関連サイト】ELYZA「ELYZA Agent Tasks: Customer Service」